履歴書・職務経歴書の書き方

まずはチェック!履歴書・職務経歴書で見られる3つの重要ポイント

「履歴書なんて、形式的なものだからそこまで見られてないでしょ?」
そう思っていませんか?それは大きな間違いです。

履歴書・職務経歴書は、企業の採用担当者があなたを初めて知る“入り口”
つまり、「あなたがどんな人か」を判断する最初の重要な書類です。
書き方ひとつで印象は大きく変わります。

ここでは、採用担当者が実際に見ている「3つのポイント」と、印象アップにつながる書き方のコツをご紹介します。

① 丁寧に、まっすぐ書かれているか

履歴書の文字は、見た目以上にあなたの“人となり”を映します。
採用担当者は、あなたがどれだけ丁寧に取り組んでいるかを文字から読み取っています。

✏️ チェックポイント

  • 文字がまっすぐ書かれているか(斜めに流れていないか)
  • 丁寧に書かれているか(殴り書き・乱筆でないか)
  • 修正液を使っていないか(間違えた場合は書き直しが原則)

✅ コツ

字に自信がない人でも大丈夫。
「ゆっくり、丁寧に書こう」という意識を持つだけで、文字の印象はグッと良くなります。
時間があるときに練習してみるのも効果的です。

② 清潔感があり、整っているか

「見た目」が大切なのは、履歴書も同じ。
特に写真や書類の状態は、想像以上に見られています。

✏️ チェックポイント

  • 写真の服装や髪型が整っているか(清潔感があるか)
  • 書類が折れていたり、シワや汚れがついていないか
  • 枠の中に収まるようにきれいに書かれているか

✅ コツ

写真は、スピード写真よりも可能であれば写真館などで撮影したほうが印象が良いです。
服装はスーツで、髪型も清潔感重視で整えましょう。
また、履歴書をクリアファイルに入れて持参すれば、折れ・汚れの防止にもなります。

③ 読みやすく、余白がないか

内容がどれだけ良くても、読みづらければその魅力は伝わりません。
また、履歴書や職務経歴書に余白が多いと、**「熱意がない」「準備不足」**と思われる可能性も。

✏️ チェックポイント

  • 略字や崩し字、誤字・脱字がないか
  • 読み手がスムーズに理解できる構成になっているか
  • 空欄や余白が多すぎないか

✅ コツ

「です・ます」などの文体を統一し、1文が長くなりすぎないように注意しましょう。
特に職務経歴書は、**「何をして、どんな結果を出したか」**を具体的に書くと効果的です。
どうしても記入する内容が少ない場合は、「今後どう成長していきたいか」という将来の展望を書くのもおすすめです。

🔍【ポイント!】

履歴書・職務経歴書は「あなた自身の分身」だと思って丁寧に作成しましょう。

雑に書かれた書類は、それだけで「この人とは一緒に働きたくない」と思われてしまうかもしれません。
逆に、丁寧に整えられた履歴書は、たとえ経歴に自信がなくても「この人なら誠実に働いてくれそうだ」と好印象を与えられます。

これはNG!履歴書・職務経歴書でしてはダメなこと

〜たったひとつのミスが、チャンスを逃すかもしれません〜

履歴書・職務経歴書は、あなたという人物を「書類」で伝える重要なツールです。
一見、小さなことに思えるようなミスが、採用担当者にとっては**「この人に任せて大丈夫か?」**という不安材料になってしまうことも。

ここでは、履歴書・職務経歴書を書く際に絶対に避けたいNG行動を、わかりやすく解説します。
一つひとつ確認しながら、しっかり対策しておきましょう!

❌ NG① 鉛筆や色ペンで書く

🚫なぜダメ?

鉛筆や色ペンは、公式な書類にふさわしくない筆記具です。
万が一消されたり、読みづらくなったりすることもあり、「信頼性に欠ける」という印象を与えてしまいます。

✅どうすればいい?

黒色のボールペンまたは万年筆を使用するのが基本です。
ゲルインクや水性ペンもOKですが、にじみにくいものを選びましょう。

また、下書きをする際は鉛筆でも構いませんが、完全に消してから提出すること。
うっすら残った下書きが見えると、「適当な人」というマイナス評価に繋がることもあります。

❌ NG② 修正液・修正テープ・塗りつぶしで直す

🚫なぜダメ?

修正液やテープは、公式文書では基本的に使用NGとされています。
見た目も悪く、丁寧さや誠実さが欠けているように映ってしまうため、採用担当者に不信感を与えます。

✅どうすればいい?

間違えたら、最初から書き直すのが鉄則です。
どうしても時間がなくて訂正する場合は、訂正印を使って修正することも可能ですが、それもなるべく避けた方が無難です。

✏ ワンポイント:

履歴書を清書する前に、別紙で下書きしてから本番に書き写すのがおすすめ。
間違えを減らすだけでなく、文章全体の構成も整理できるので一石二鳥です。


❌ NG③ コピー・複製した履歴書を使い回す

🚫なぜダメ?

「字を書くのが面倒だから」「内容が同じだから」と言ってコピーした履歴書を使い回すのは絶対にNGです。
コピーしたものは、「手抜き」「熱意がない」「適当に応募している」と受け取られてしまう可能性が非常に高くなります。

また、複製された書類は受け取ったときにすぐ分かるもの。紙質やインクの濃さ、余白のズレなどでバレます。

✅どうすればいい?

たとえ内容が似ていたとしても、応募先ごとに一枚一枚、丁寧に書くことが大切です。
企業によって求める人物像や仕事内容は異なるため、履歴書・職務経歴書もそれに合わせてカスタマイズするのが基本。

✅ 書類作成時に注意したい「その他のNG例」

  • 誤字・脱字がある
    → 自分では気づきにくいため、必ず見直しを。家族や友人に読んでもらうのも◎。
  • 空欄が多い
    → 特に志望動機や自己PRが空欄だと「やる気がない」と思われがちです。
  • 略字・省略記号の使用
    → 例:「㈱」「㈲」「&」などは使わず、正式名称で書きましょう。
  • 日付の不統一・未記入
    → 書類すべての日付は一致させるのが基本。提出日を記入しましょう。
  • 誤った敬語や不自然な文章
    → 丁寧語を使おうとしすぎて、逆に不自然になっている場合もあります。読み返し必須!

✨【まとめ:履歴書・職務経歴書は“あなたの誠実さ”が伝わる書類】

一見小さなことに思えるミスが、選考結果を大きく左右することもあります。
採用担当者は書類の隅々まで見て、「この人と一緒に働きたいかどうか」を判断しています。

丁寧に、正確に、真心をこめて書く。
その姿勢こそが、採用の第一歩につながります。

履歴書の記入例(詳細解説版)

1. 日付
履歴書の日付欄には、「履歴書を提出する日(郵送する日または持参する日)」を記入しましょう。記入した日とは異なる点に注意が必要です。
また、和暦(例:令和〇年)と西暦(例:2025年)のどちらを使うかは統一が原則。履歴書全体で表記が混ざらないよう、生年月日・学歴・職歴・資格のすべての年表記を同じ形式で揃えることがマナーです。


2. 写真
履歴書の写真は3ヵ月以内に撮影した証明写真を使うのが基本です。
できれば写真館やスタジオで撮影したものが望ましいですが、スピード証明写真でも構いません。ただし、スナップ写真やプリクラは絶対NG
服装は、スーツが望ましいですが、業種や職種によっては清潔感のある私服でもOKです(たとえばアパレルや飲食業など)。髪型や表情にも注意し、明るく誠実な印象を与えるようにしましょう。
さらに、写真の裏面に氏名を記入しておくと、万が一剥がれても誰の写真か分かるため安心です。


3. 氏名・生年月日・住所等
文字は丁寧に、読みやすい字でゆっくりと記入しましょう。氏名は力強く、ハッキリと書くと印象が良くなります。
「ふりがな」と表記されていれば平仮名、「フリガナ」と表記されていればカタカナで記入するなど、指示に従って正確に書くことが重要です。
住所は都道府県から、番地、アパート名、部屋番号まで省略せずに書きましょう。番地にハイフンがある場合は「〇丁目〇番〇号」と正式に記述すると丁寧です。電話番号やメールアドレスも、連絡が取れるものを忘れずに。


4. 学歴
学歴欄の最初には「学歴」と書き、その次の行から内容を記載します。小学校・中学校は卒業年次のみでOK。
高校以降は入学年と卒業年の両方を記入し、学校名・学部・学科は略さず正式名称で記入しましょう。
例:「〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学」→「〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業」など。
「〃」や「同上」「同校」などの省略記号はNGです。
現在学校に在学中であれば、「20XX年4月 〇〇大学 △△学部 △△学科 入学(在学中)」のように、在学中であることを明記しましょう。


5. 職歴
学歴の最終行から1行空けて「職歴」と書くのが基本です。
社会人経験がない場合でも、「職歴」と明記した上で「なし」と記入してください。
アルバイト経験がある場合は、「20XX年〇月〜〇〇店で接客業のアルバイトを経験」などと記載すると、経験として評価される場合があります。
社会人経験者は、すべての就職先の「入社」「退職」年月と業務内容の要約を記入します。退職理由を書く場合は「一身上の都合により退職」と簡潔に記述します。
最後の行の右端に「以上」と記入するのを忘れずに!


6. 資格
取得済みの資格は、すべて正式名称で記入しましょう。例:「普通自動車第一種運転免許 取得(20XX年〇月)」など。
現在資格取得を目指している場合は、「〇〇資格 取得に向けて勉強中(〇〇スクール通学中)」のように前向きな取り組みをアピールするのもOKです。
ただし、「資格なし」の場合は無理に書く必要はありません。その代わり、「業務に関係する勉強中です」など前向きな姿勢を示すと印象が良くなります。


7. 特技・趣味
ただ「読書・音楽鑑賞」とだけ書くのではなく、具体性を持たせて書くことが大切です。
たとえば、「読書(特に歴史小説が好きで、週に3冊程度読みます)」や「ピアノ演奏(10年間習っており、現在も趣味として演奏を続けています)」など、内容・頻度・経歴・関心の深さを示すエピソードがあると印象がアップします。
「趣味・特技」は、あなたの人柄やストレス解消法、集中力の高さなどを伝えるチャンスでもあるため、軽視せず丁寧に記入しましょう。


8. 志望動機
志望動機は、「なぜこの仕事をしたいのか」「その会社で働きたい理由」「自分の経験やスキルをどう活かせるか」を、具体的に書くことが重要です。
たとえば、「接客のアルバイト経験で培ったコミュニケーション能力を活かし、御社の〇〇の業務に貢献したいと思いました」など、実体験と応募先の業務を結びつけた内容にすると説得力が増します。
文字数が多すぎる必要はありませんが、7〜8割の枠を埋めるよう努力し、余白が目立たないようにしましょう。
「御社の理念に共感している」「成長できる環境があると感じた」など、自分の価値観と企業の方向性が合致していることも示せると◎です。

志望動機の書き方

「志望動機を書こうとしても、欄いっぱいに埋めるのが難しい…」そんな悩みを持つ方は多いです。
ここでは、簡単にかつ効果的に志望動機を書くためのステップをご紹介します。

1. まず、「仕事を通じて何をしたいか」「何ができるか」を具体的に考えましょう

例えば、

  • 自分自身を成長させたい
  • 新しい企画やプランの提案をしてみたい
  • お客様を笑顔にする仕事がしたい
  • この店舗で接客のスキルを身につけたい
    など、あなたが仕事を通して実現したいこと、挑戦したいことを書き出してみてください。

2. 次に、「なぜそれをしたいと思ったのか」「それができると考えた理由」を考えます

例えば、

  • 将来この業界で長く活躍したいから
  • 人を楽しませることが好きで、それを仕事にしたいから
  • 店の雰囲気や理念に共感したから
    など、あなたの想いの根拠や動機を掘り下げてみましょう。

3. 最後に、「その想いのきっかけになった経験や具体的なエピソード」を振り返りましょう

例えば、

  • 中学3年生の文化祭で実行委員長を務め、新しい企画が大成功した経験がある
  • アルバイトでお客様から感謝の言葉をもらい、人と接する喜びを実感した
  • 学生時代にボランティア活動を通じてチームワークの大切さを学んだ
    など、あなたの考えを裏付ける具体的なエピソードを挙げると説得力が増します。

まとめ

これらのポイントを逆の順番でつなげて文章にすると、説得力のある志望動機が完成します。

例文イメージ
「中学時代の文化祭で実行委員長を務め、新しい企画を成功させた経験から、企画力とチームワークの大切さを学びました。私は将来、この経験を活かしてお客様を笑顔にできる接客業に携わりたいと考えています。御社の明るく活気のある店舗で、さらに成長し貢献したいと思い応募いたしました。」

書いた志望動機は、必ず書きスペースの枠に合うように文章を調整し、読みやすい構成にしましょう。

【ポイント!】

「今までの自分の経験」×「応募する仕事や会社」で志望動機を組み立てると、自然で説得力のある文章が作りやすくなります!

さらにプラス!職務経歴書の書き方

経験者優遇の求人や即戦力が期待される職種には、職務経歴書の提出が必須、あるいは強く推奨されることが多いです。
履歴書に比べて用紙や書式が自由な分、いかに採用担当者に「わかりやすく」「読みやすく」まとめられているかが大切なポイントになります。
提出が必須でなくても、職務経歴書を用意しておくことはあなたの評価を上げるための強力な武器になるでしょう。

1. 職務要約

これまで関わってきた職務内容を簡潔にまとめます。
即戦力としてどのような能力があるのかをアピールすることが目的です。
特に応募先の職種に関連する経験やスキルは、抜粋して強調しましょう。
これまでの実績や具体的な能力、そして仕事への意欲を端的に伝える工夫が必要です。

2. 会社の情報

勤務していた会社の概要を必ず記入しましょう。
企業規模や業種、事業内容などを簡単に説明することで、あなたがどのような環境で働いてきたかが伝わります。
意外と抜けがちな項目ですが、採用担当者はこの点からもあなたの経験を評価します。

3. 期間&業務内容

各職歴の勤務期間と具体的な業務内容を記載します。
見やすさとシンプルさを意識し、文章は長くなりすぎないようにしましょう。
特に業務内容は、伝えたいポイントを絞って書くことで、採用担当者が重要な部分をすぐに把握できるように工夫が必要です。

4. 実績

数字や具体的な成果を用いてアピールしましょう。
たとえば、売上の達成率やプロジェクトの改善例、コストダウンの実績などです。
数字で表しにくい業務でも、前年対比で効率アップ率を示すなど、定量的に評価できる表現を考えてみましょう。
こうした実績は説得力を大幅に高めます。

5. 退職理由

退職理由は面接でもよく質問される項目です。
「自己都合」「会社都合」とだけ書くのも悪くありませんが、できれば前向きな理由を添えると印象が良くなります。
例えば「新たなスキルを身につけるため」「キャリアアップのため」など、次の職場で活かす意欲を示す形が望ましいです。

6. 経験・能力

ここはつい長文になりがちですが、一目でわかるようにシンプルにまとめることが重要です。
箇条書きで要点を整理するのも効果的です。
応募先の求めるスキルや経験に照らし合わせて、関連する能力を中心に記載しましょう。

7. 資格

資格は取得順に記入するのが基本です。
取得年月は「年・月」まで正確に記載し、資格の正式名称を用いるようにしましょう。
現在取得中の資格があれば、取得予定時期も記載すると意欲が伝わります。

8. 自己PR

採用後にどのような目標を持っているか、どんなビジョンがあるかを書きます。
また、これまでの実務経験から何を学び、それをどう活かして貢献できるかも具体的に記述しましょう。
ここで自分を採用するメリットをアピールすることが重要です。

最終チェック項目

  • 見やすくまとまっているか(レイアウト、フォントなど)
  • 西暦と和暦が混在していないか(表記は統一しましょう)
  • 誤字・脱字・略字はないか(正式名称を使うこと)
  • ページ数は適切か(一般的に2ページ程度。経験豊富なら3~4ページも可)
  • 文末の表現は統一されているか(「~しました」「~しています」など)
  • 数字の記載に間違いはないか(実績の数字は特に慎重に確認)

職務経歴書はあなたのこれまでのキャリアを詳しく伝える重要な書類です。
採用担当者が一目であなたの強みや適性を理解できるよう、丁寧かつ論理的にまとめることを心がけましょう。