5分でわかる!雇用形態ってなんのこと?

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自分に合った働き方を選び、家庭やプライベートとの両立を実現するためには、まず「雇用形態ごとのルールの違い」を正しく知ることが大切です。働く時間や契約のルールが変われば、得られるメリットや責任の大きさも人それぞれ変わってきます。

当記事では、育児や学業と両立しやすいパート・アルバイトから、期間を決めて働く契約社員、相談相手がいて心強い派遣社員、そして安定感のある正社員や自由度の高い業務委託まで、それぞれのスタイルが持つ「メリット」と「デメリット」を5分でわかるように整理しました。

「なんとなく」で選んでしまうと、働き始めてから「思っていたのと違う」といったミスマッチにつながりかねません。それぞれの特徴をしっかり比較して、今のあなたにとって一番心地よく働けるスタイルを見つけ出しましょう!

雇用形態とは?

企業と従業員の間で結ばれる雇用契約の採用種別のことを雇用形態といいます。

例えば、正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト・パートなどという名称で呼ばれるもので、主に勤務時間や業務内容によって種類分けが行われています。

様々な雇用形態があることで、企業側にとっては人件費の削減や労働力不足に対応できるメリットがあり、労働者側ではライフスタイルや働き方に合わせて選択できるというメリットがあります。

様々な雇用形態

パート(パートタイマー)

1日の規定労働時間を就労する労働者(フルタイマー)よりも、勤務時間が短い労働者を指します。フルタイマー(英語)の反意語として、使用されるようになりました。

現在では一般的に「パート=主婦」のイメージが強いのですが、それは主婦が家事や育児を抱えており、フルタイムの勤務が困難で、短時間での就労になることが多いためです。

正しくは、男性や未婚女性でも短時間勤務ならばパートタイマーといえます。

バイト、アルバイト(アルバイター)

アルバイトとは、ドイツ語で「労働」を意味します。しかし日本では、本業の仕事や学業の合間に臨時的に就労する者、しかも若年層を対象にアルバイトと称しています。

本業を抱えての仕事なので、勤務時間は流動的になります。よって、個人で状況に応じてフルタイムになったり、パートタイムになったりということがあります。

一般的な使われ方として、

  • パート・・・短時間で就労する人(主婦を対象にしている場合が多い)
  • アルバイト・・・本業(学業)の合間に臨時的に就労する人(学生など若年層を対象にしている場合が多い)

という違いがあると言えます。

パートとアルバイトの違い

フリーター

フリーターとはそもそも、臨時的にアルバイトをしていた人がアルバイトの雇用形態のまま労働に専念することで、食べていけるようになったことに由来します。

アルバイトの仕事を正業とし、本業(学業)を持っていないので、フルタイムで働く人がほとんどです。業務上の責任は、アルバイト・パート以上、正社員・契約社員未満とされることが多いです。

では、アルバイトやパートで働くメリットとデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。  

メリット時間や勤務日数をある程度自分で調整できる
→ムリのないスケジュールで働くことができる
未経験でもOKな場合が多い
→さまざまな仕事に挑戦できる
求人案件が正社員などより多い
→働く選択肢が増える
掛け持ちができる
→時間や勤務日数を調整しながら、収入を安定させられる (企業によってはNGの場合あり)
業務内容の変更、異動・転勤がない
→ひとつの仕事に専念でき、決まった場所で働ける (企業によっては変更がある場合も)
デメリット時給・日給なので、労働時間に応じた賃金しかもらえない
待遇・福利厚生面が弱い (例:有休、産・育休、ボーナス、退職金、その他手当がないなど) (企業によってはある場合も)
責任ある立場・仕事を与えてもらえないことが多く、昇進・昇給に時間がかかる

アルバイト・パートの一番の魅力は、自分で働く時間を選ぶことができ、家事や学業など他にしなければならないことと両立ができるところにあります。

継続的に活躍し、組織の中で重要なポジションとなれば、アルバイト・パートでも正社員になれることもありますが、働き方に自由度を与えられている分、立場上は正社員より不利になることが多いようです。

契約社員

すべての労働者の最長雇用期間は、労働基準法で3年と定められています。正社員の場合、3年以上勤務する者は自動更新に近いかたちで契約を更新し、永続的に働くことを前提に就労しています。

契約社員の場合は、雇用期間があらかじめ決められており、期間が満了した段階で、その後の雇用契約を結ぶかどうかは、雇い主と労働者の双方で決めることになります。

さらに詳しく説明すると、2013年4月から労働契約法が改正になりました。

有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換する」ことが、企業に義務づけられるようになりました。2013年4月1日以後に開始する有期労働契約からが対象になるため、5年経過した2018年4月1日以降の契約更新から適用されることになります。

これは、「今まで契約社員だった人が正社員になれる」というわけではなく、「契約期間の定めがなくなる」ことによって、雇い止めの不安がなくなり、安定・継続して働くことが保障されることを意味しています。

無期契約になった後、どのような雇用形態に転換するかはその会社の制度にゆだねらます。  

一例として、

  • 無期契約社員 (今までと同等もしくは給与待遇が引き上げられた状態で無期の契約社員へ転換)
  • 限定正社員 (勤務地や勤務時間などが限定される正社員へ転換)
  • 正社員 (正社員へ転換)

という道が用意されています。  

無期労働契約への転換は、労働者が会社へ申し込むことによって成立します。会社側はこれを断ることはできません

さて、ここで契約社員のメリット・デメリットを見てみましょう。

メリット期間を限定して働くことができる
→他にしたいことがある場合やここまでしか働けないということが分かっている場合には、辞めやすい
勤務時間を調整できる
→正社員のように定時ではなく、ある程度自分で勤務時間を決めることができるため残業がない場合も多い (労働条件による)
掛け持ちができる
→正社員はNGの場合がほとんどだが、契約社員はOKの場合が多い (企業によってはNGの場合あり)
デメリット契約終了になると働けない
待遇・福利厚生面が、正社員と比較すると不利になる場合がある
契約期間中に給与条件が変更する(昇給する)ことはない

契約社員の最大のメリットは、そのまま最大のデメリットになってしまいます。つまり、期間限定で働くことができるということは、辞めやすいので「フットワークを軽くすることができる」という一方で、契約が終了してしまうと退職せざるをえず、「安定した給与を確保することができなくなる」ということでもあるのです。

アルバイト・パートよりは責任ある仕事を任されることが多い立場ですが、正社員と比較するとどうしても不利になる面があるのが契約社員という雇用形態です。

派遣社員

派遣元の会社が、自社で雇用する労働者を、派遣先のために労働に従事させることを労働者派遣事業といいます。

この場合、労働者は派遣元と雇用関係にあるので、賃金は派遣元から支払われることになります。

しかし、仕事の指揮命令自体は派遣先から受けます。自社の上長の指揮命令を受けて働くことが一般的ですが、派遣社員の場合は、他社の指揮命令を受けて働くような体裁であるという違いがあります。  

メリット時間や勤務日数をある程度自分で調整できる
→ムリのないスケジュールで働くことができる
時給が高く、大手企業で働くことができる
→高時給、有名企業の案件が多い
働く上で相談する相手がいる
→派遣先と直接雇用ではないので、なにか問題があった場合には派遣元(フォロー担当者)に相談をして改善要請をしてもらえる
契約期間が満了した後も仕事を紹介してもらえる
→一度派遣社員として登録をしておけば、派遣元から次の仕事の紹介をしてもらえる (異なる場合あり)
デメリット契約終了になると働けない
待遇・福利厚生面が、正社員と比較すると不利になる場合がある
派遣会社によって時給・待遇が異なる場合がある

近年人気の派遣社員ですが、その人気の理由は、派遣会社に登録すれば自分で探さなくても仕事を紹介してもらえ、しかも高時給で有名な企業が多いことです。

しかし、どうしても契約期間があるため、継続して働くことが難しく、また交通費が支給されないなど待遇面が弱いというデメリットは残ります。  

正社員

実は「これが正社員」と定義できるものはありません。

労働基準法では、すべての労働者は同じように権利を有し、保護されています。ましてや個人やその働き方に優劣があるわけでもありません。

それでもしいてあげるならば、正社員に対する社会一般の考え方は、フルタイムで働く労働者であり、アルバイト・パートより責任ある立場とされるため、継続的な勤務を期待した上で賃金・待遇を優遇しているということになります。

その結果として、より高度な仕事内容を割り振られることになると言えるでしょう。

アルバイト・パート、契約社員、派遣社員は「非正規社員」、正社員を「正規社員」と呼ぶことがあります。

非正規社員のメリット・デメリットを裏返せば、正社員のそれになると言えますが、再度確認をしてみましょう。  

メリット一般的に非正規より収入が良く、短期間で解雇されることはない
→将来の生活を含めて保障され、安定して働くことができる
待遇・福利厚生面が手厚い
→安定・継続して働くことができる
昇進・昇給が見込める
→キャリア形成のための制度が整備されていることが多く、また成果を出すと、給与アップへダイレクトにつながる
社会的信用度が高い
→非正規社員に比べ支払い能力に長けていると見られるので、ローン審査やクレジットカード契約などが通りやすい
デメリット労働内容・労働時間を限定できないことが多い
異動・転勤の可能性がある
責任が大きな仕事を任される
降格や減給がある

正社員として働くことには、安定性があり社会的信用度が高いというメリットがあります。企業にとっても、経験をつみながら労働者に長く継続して働いてもらうことは、雇用を安定させ、経営も安定させることにつながるため、充実した待遇を用意しているわけです。

ただ、近年では残業時間の増加など、企業が正規社員を強く拘束することが社会問題となっています。例えば、月給を時給換算すると非正規社員より低くなる場合もあり、正社員として働くことにメリットを感じない人が増えてきているようです。

業務委託

正社員やアルバイト・パートとは違い、雇い主と雇用関係を結ぶのではなく、独立した事業主として契約を結びます。

よって労働者ではなく「事業主」になるため、労働基準法が適用されません。自分が売り上げた分だけが収入になりますし、待遇・勤務時間・休日の規定が存在しません。

事業の運営や商品の仕入れなどがすべて自分持ちになるため、開業資金がどれくらい必要なのか、マージンを納める必要があるのか、報酬はどれくらい見込めるのかなど、自分の働き方に責任を持たなければなりません。

よって契約の際は、詳しく調べてから取り組んだほうがよいでしょう。  

メリット勤務地・時間に関係なく働ける
→在宅勤務なども可能で、自分で自由に場所・時間の選択ができる
成果が直接収入につながる
→がんばればがんばった分だけ自分の収入になるため、やる気・やりがいが生まれる
自分の専門性を活かすことができる
→自分が得意なことを仕事にできる
デメリット労働基準法など労働者を守るための法律の適用外になる
税金の申告などの煩雑な書類申請を自らしないといけない
いつも仕事があるとは限らない

自由度が最も高いのが業務委託です。会社組織の面倒なところ――時間の拘束や人間関係の煩わしさもないのが魅力的な反面、すべては自分の判断にゆだねられます。

永続して仕事があるとも限らなければ、勤務時間のコントロールも自ら行わないといけないため、自分の身は自分で守ることになります。

まとめ

自分に合った働き方や雇用形態を探している女性

様々な雇用形態をご紹介しました。

人々の生き方や考え方に合わせて、いろいろな働き方が可能になっています。そこには、「子どもにまだ手がかかる」「長時間は働けない」「特定の仕事がしたい」などの理由が存在します。

雇用側もその理由に合わせて、労働者が働きやすいように枠組みを用意してくれています。自分の目標やしたいこと・なりたい姿を明確にして、各々のバランスのよい働き方を考えてみてください。  

FAQ

「パート」と「アルバイト」に法律上の違いはありますか?

法律上の明確な区別はありません。一般的に「パート」は主婦(夫)など短時間で働く人、「アルバイト」は学生など本業の合間に一時的に働く人を指すことが多いです。どちらの雇用形態も、一番の魅力は自分で働く時間を選ぶことができ、家事や学業など他にしなければならないことと両立ができるところにあります。

契約社員に関わる「無期労働契約への転換」とはどのような制度ですか?

有期労働契約が更新されて通算5年を超えた際、労働者の申し込みにより「期間の定めのない労働契約(無期労働契約)」に転換できるルールです。これにより、雇い止めの不安がなくなり、安定・継続して働くことが保障されます。これは正社員への転換とは異なり、「契約期間の定めがなくなる」ことを意味しますが、会社によっては「限定正社員」や「正社員」への道が用意されている場合もあります。

「業務委託」は他の雇用形態と何が一番違いますか?

雇い主と雇用関係を結ぶのではなく、独立した「事業主」として契約を結ぶ点が最大の違いです。労働者ではないため労働基準法が適用されず、待遇・勤務時間・休日の規定も存在しません。自由度が最も高く、自分の専門性を活かして働く場所や時間を自由に選べる反面、税金の申告などの事務作業を自ら行い、仕事の確保や時間のコントロールもすべて自分の判断に委ねられるため、「自分の身は自分で守る」という強い責任が伴います。

監修:株式会社KG情報

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